防風通聖散を飲むと血圧が下がる?その理由は?

防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)を飲むと血圧が下がるという記載をネット上でいくつか見かけますが、各社販売サイトの説明を確認してみたところ「防風通聖散を飲むと血圧が下がる」という記載はありませんでした。

 

効果効能には「高血圧や肥満に伴う動悸、肩こり、のぼせ、むくみ、便秘、蓄膿症(副鼻腔炎)、湿疹・皮ふ炎、ふきでもの(にきび)、肥満症」となっており、随伴症状についてのみ記載されています。

 

高血圧の要因としては、ストレス、食生活、老化などが上げられます。
高血圧自体が今すぐ問題になるというわけではありませんが、後々、動脈硬化や心筋梗塞など深刻な状態に陥る可能性があります。

 

漢方では西洋医学の降圧薬のような血圧を素早く下げる目的のみの処方はありません。
高血圧は、身体がバランスを崩して起こる症状なので、一時的に血圧を下げるだけでは高血圧の根本的な対処にはなりません。その為、高血圧による随伴症状を取り除く処方をし身体全体のバランスを整えることで高血圧の症状も改善されるという考え方です。

 

血圧を下げるための降圧薬には、Ca拮抗薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB) 、ACE阻害液、利尿薬、β遮断薬、α遮断薬、合剤の7つががあります。その中に尿をよく出すための利尿薬があります。

 

普段の食事などで摂りすぎた塩分は血液に入って行きますが、体は血中の塩分濃度を下げようとして余分な水分を取り込みます。この余分な塩分や水分を尿と一緒に排出させる作用があるのが利尿薬で、血圧を下げる効果があります。

 

防風通聖散に配合されている「カッセキ(滑石)」という生薬は、この利尿薬と同じような働きをします。

パッケージには「高血圧なら医師に相談」と…どういう事?

防風通聖散は高血圧による諸症状の改善をはかりたい方に効果的だという一方、パッケージには「高血圧なら医師に相談」との記述があるので、高血圧の人は防風通聖散を飲んでいいのか悪いのか混乱してしまいますよね。

 

高血圧の人が防風通聖散を飲む前に医師に相談しなければならない理由は、防風通聖散に含まれている生薬にあります。

 

防風通聖散にはマオウ(麻黄)という生薬とカンゾウ(甘草)という生薬が配合されているのですが、この2つはどちらも服用することで血圧が高くなる可能性が少なからずあり、副作用を起こすケースがあるので注意が必要です。

 

具体的には、マオウはエフェドリンという、交感神経に作用することで血圧が高くなる成分が含まれており、カンゾウは、体に合わない上に長期間にわたり大量に服用すると、稀に血圧が高くなる事が報告されています。

 

そして、防風通聖散のようにごく稀にでも副作用が出る可能性のある成分を使用しているものは、使用上の注意に「副作用の対象者への注意喚起を記載する事」という通知が厚生労働省から出ているからなんです!

 

これらの理由から、防風通聖散は「高血圧なら医師に相談」という記載があるのも納得ですね。

 

高血圧の治療のために医者から降圧剤などの薬を処方されて服用中の人は、防風通聖散との飲み合わせが悪い場合もあるので、自己判断で併用はせず、医師に相談する事が大事です。